はじめに

建設業界では深刻な人手不足が続いており、外国人材の採用を検討する企業が増えています。しかし、外国人を雇用する際には「在留資格」が適切かどうかを確認しなければ、不法就労に加担してしまうリスクがあります。

この記事では、建設業者が外国人材を採用する際に必ず確認すべき「在留カード」の見方と、在留資格の種類ごとの注意点をわかりやすく解説します。

❚ 不法就労助長罪とは?知らなかったでは済まされないリスク

外国人が日本で働くには、法律で認められた在留資格が必要です。以下のようなケースは「不法就労」となり、雇用主も処罰対象になります。

  • 在留期限が切れている外国人を雇用した場合
  • 「短期滞在」など就労不可の資格で働かせた場合
  • 在留資格の範囲を超えた業務をさせた場合(例:料理人資格で建設現場作業)

これらに該当すると、雇用主は「不法就労助長罪」に問われ、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。

❚ 採用時に確認すべき「在留カード」のポイント

外国人材を採用する際は、必ず「在留カード」の原本を提示してもらい、以下の項目を確認しましょう。在留カードは以下のようなカードです。

出入国在留管理庁HPより引用
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/whatzairyu_00001.html

表面の「就労制限の有無」欄

この欄には、外国人が働けるかどうかが記載されています。主に以下の4パターンがあります。

❚ パターン①:「就労制限なし」

この場合、在留資格は以下のいずれかである可能性が高く、建設現場での作業も問題なく可能です。

  • 永住者
  • 日本人の配偶者等
  • 永住者の配偶者等
  • 定住者

これらの資格を持つ方は、日本人と同様に職種の制限なく働けます。

❚ パターン②:「在留資格に基づく就労活動のみ可」

この場合は、在留資格の種類によって働ける業務が限定されます。建設業での現場作業を目的とする場合、以下の資格が必要です。

  • 特定技能(建設分野)

「技術・人文知識・国際業務」などの資格では、原則として現場作業はできません。施工管理や設計などの専門職であれば可能です。

❚ パターン③:「指定書記載機関での在留資格に基づく就労活動のみ可」

これは主に「技能実習」生が該当します。彼らは、指定された実習実施者(雇用主)でのみ働くことが可能です。他社でのアルバイトや転職はできません。

❚ パターン④:「就労不可」

この場合は、原則として働くことはできません。該当する在留資格には以下があります。

  • 留学
  • 家族滞在

ただし、裏面に「資格外活動許可」がある場合は、週28時間以内のアルバイトが可能です。建設現場での作業もこの範囲内であれば認められます。

実務での注意点

  • 在留カードのコピーではなく、原本を必ず確認すること(※)
  • 在留期間の満了日も確認し、更新漏れがないよう管理すること。
  • 「特定技能」や「技能実習」の場合は、受入計画や監理団体との連携が必要です。

※:偽造カードかチェックするためのスマホアプリもあります。最終的に採用することになった段階でもいいと思いますが、どこかの段階で偽装カードじゃないかをチェックすることもお勧めします。

まとめ:採用前の確認が企業を守る

外国人材の雇用は、建設業界の人手不足を解消する有効な手段ですが、在留資格の確認を怠ると重大な法的リスクを伴います。

採用時に在留カードの内容を丁寧に確認することで、企業を守り、外国人材が安心して働ける環境を整えることができます。

よくわからない場合は行政書士にご相談を

「この在留資格で現場作業は可能か?」「特定技能の手続きが分からない」といった疑問がある場合は、ぜひ行政書士にご相談ください。

当事務所では、建設業許可と外国人雇用に関する手続きを一括でサポートしています。初回のご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。