建設業界で外国人を採用する企業が増えていますが、法令遵守は絶対条件です。労働基準法、入管法、建設業法など複数の法律が絡むため、違反すれば許可取消や罰則のリスクがあります。本記事では、外国人雇用で注意すべき法的ポイントを体系的に解説します。
外国人雇用に関する主要法令
1. 入管法(出入国管理及び難民認定法)
- 外国人は在留資格に応じた活動のみ可能。→建設業の特定技能ビザで飲食店で働くことはできません
- 資格外活動禁止:許可なく現場作業をさせると違法。→主に専門技術、事務・営業等向けの「技人国ビザ」で工事現場の作業員として働くことはできません。(この場合は「特定技能」ビザ)
- 在留カード確認義務:雇用前に必ず有効期限と資格を確認。
在留カードの確認方法についてはこちらの記事にて詳しく解説しています。
【建設業者様向け】外国人材採用前に確認すべき「在留カード」のこと
はじめに 建設業界では深刻な人手不足が続いており、外国人材の採用を検討する企業が増えています。しかし、外国人を雇用する際には「在留資格」が適切かどうかを確認しなければ、不法就労に加担してしまうリスクがあります。 この記事 […]
2. 労働基準法
- 外国人も日本人と同等の労働条件を保証。
- 最低賃金遵守、時間外労働の割増賃金、休日付与は必須。
外国人を雇用すると、労働基準監督署よりも頻繁に入管庁からの書類等のチェックがあるため会社によってはいままでよりも労務管理をしっかりとやる必要があります。
3. 建設業法
- 建設業許可業者は適正な契約書面交付義務あり。
- 取適法※違反(不当な減額・支払遅延)は行政処分対象。
※2026年1月1日から施行される「中小受託取引適正化法」の略称、旧「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)が改正・名称変更されたもの。
4. 社会保険関連法
- 外国人も社会保険・雇用保険加入義務あり(条件を満たす場合)。
雇用契約で注意すべきポイント
- 在留資格に合致した職務内容をなるべく詳細に記載。
- 労働条件通知書を日本語+母語で交付。
- 固定残業代の明示、試用期間の条件を明確化。
よくある違反事例
- 資格外活動:特定技能で採用した外国人に現場以外の業務をさせる。
- 社会保険未加入:コスト削減目的で未加入にする。
- 労働条件の不明確化:契約書に職務内容が曖昧。
監査・調査で見られるポイント
- 在留カードのコピー保管
- 雇用契約書・労働条件通知書の整備
- 社会保険加入状況
- 労働時間管理(勤怠記録)
法令遵守のための社内体制
- 外国人雇用管理責任者の設置
- 定期的な法改正情報の収集
- 監査対応マニュアルの整備
- 多言語対応の労務書類テンプレート
まとめ
外国人雇用は、法令遵守が企業の信頼性を左右します。違反は許可取消や罰金だけでなく、企業ブランドにも大きな影響を与えます。専門家と連携し、適正な体制を構築しましょう。当事務所は初回相談無料ですのでお気軽にご相談ください。





