建設業許可を取りたいけれど、「費用はいくらかかるの?」と悩んでいませんか?

新規許可や更新、業種追加など、建設業許可には複数のパターンがあり、それぞれで必要な費用や手続きが異なります。さらに、行政書士に依頼する場合は報酬やサポート範囲にも差があり、「どこの誰に頼むべきか」で後々後悔するケースも少なくありません。

本記事では、

  • 建設業許可取得にかかる費用の内訳と相場
  • ケース別の総額目安(新規・更新・業種追加など)
  • 行政書士に依頼する際の注意点と、専門家選びのチェックポイント

をわかりやすく整理しました。

特に後半では、「建設業経理が分からない行政書士」「専門外で知識が浅い行政書士」「経審まで対応できない行政書士」に依頼する際の注意点を具体的に解説し、なぜ建設業に強い行政書士に任せるべきなのかをお伝えします。

この記事を読めば、費用の全体像と依頼先を選ぶ場合の判断軸がクリアになり、無駄な出費や手戻り、建設業許可取得後の後悔を防ぐことができます。ぜひ最後までご覧ください。

1. 建設業許可にかかる費用は大きく3つ

法定手数料(収入印紙・証紙)

都道府県または国に納付する手数料で必ずかかる費用(非課税)です。

  • 新規許可:知事許可(同一都道府県内拠点のみ) 9万円 / 大臣許可(複数の都道府県に拠点あり) 15万円
  • 年度報告(事業年度終了届・決算変更届):手数料なし
  • 更新(5年に1回):5万円

必要書類の取得費用(実費)

各役所から入手する証明書類の発行にかかる費用です。こちらの費用も必ずかかります。

  • 登記事項証明書:1通あたり600円前後(オンライン交付)/500〜600円(窓口)
  • 納税証明(法人税・消費税):1通あたり400円〜(税務署や都道府県の事務所)
  • 各種証明(資産・銀行口座残高等)数百〜数千円/通
  • 郵送・交通費数百〜数千円

※登記事項証明は会社分・代表者分など複数通必要になることがあり、郵送代や交通費まで含めてまとめると数千円〜1万円程度になることが一般的です。

専門家(行政書士)報酬

専門家である行政書士に申請書類等の作成、提出等の代行を依頼した際にかかる費用(税別)です。

  • 新規許可(知事・一般):10万〜15万円(会社規模・業種数・証明難易度により変動)
  • 事業年度終了届・決算変更届:4万~5万円
  • 更新:5万〜10万円

※建設業許可は要件証明(財産要件・誠実性・欠格要件・社会保険・常勤役員の経験/専任技術者の要件/営業所要件 等)の組み立てがキモです。確認・収集・整合性の調整に時間がかかるため、報酬は案件難易度で上下します。


2. ケース別の「総費用」目安

ここでは、必要書類実費を5,000〜15,000円程度と仮定した一般的なレンジでの概算です。実際は、通数・取得方法・遠隔地対応などで増減します。

  • A:新規(知事・一般)
    • 法定手数料:90,000円
    • 実費:5,000〜15,000円
    • 行政書士報酬:100,000〜150,000円
    • 合計目安:195,000〜255,000円
  • B:年度報告(事業年度終了届・決算変更届)
    • 法定手数料:0円
    • 実費:1,000〜3,000円
    • 行政書士報酬:40,000〜50,000円
    • 合計目安:41,000〜53,000円
  • C:更新(5年ごと)
    • 法定手数料:50,000円
    • 実費:5,000〜10,000円
    • 行政書士報酬:50,000〜100,000円
    • 合計目安:105,000〜160,000円


3. よくある見落としコスト(時間・リスク)

  • 専任技術者の要件確認の遅れ
    • 実務経験の通算に必要な在籍証明・工事経歴の裏付け資料の不足で申請が停滞
  • 常勤性・営業所要件の誤認
    • 事務スペース・机・電話等の物理的要件社会保険加入の証明が曖昧だと不許可リスク
  • 財産要件(一般:500万円の証明)
    • 残高証明の取得タイミング直近決算の自己資本の扱いで証明不可になるケース
  • 社会保険未加入のまま突入
    • 保険加入勧奨→手続→加入証明が間に合わず、審査通過が困難

これらは金額の問題というより、時間と機会損失のコスト着手前の設計で回避できます。

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ここからが重要 行政書士に依頼する場合の注意点


4. 「その行政書士、本当に建設業許可に強いの?」

建設業許可は取得後も継続的に国や都道府県への報告や届出が必要となります。また、行政書士に依頼する場合は、支払う報酬は安くはないのにほぼ横並びの金額なので建設業許可の新規取得時に適切な専門家(行政書士)を選ぶのはとても重要です。

①会計、特に建設業経理がわからない行政書士は避ける

建設業許可取得、年度報告(事業年度終了届・決算変更届)の提出書類には決算書が含まれます。

  • 建設業許可に関する決算書は、建設業向けに科目等の修正や組み換えが必要です。
  • 公共工事を受注するために必要な経審や入札資格に直結するのは決算書・付属明細・完成工事高の内訳です。
  • 経営状況分析(Y点)で使う指標(売上高・営業利益・自己資本・負債・キャッシュフロー等)は会計の読み解きが不可欠。
  • 工事経歴書の作り方技術職員の数え方が誤っていると、評点が下がる→入札で劣勢という実害が出ます。(許可取得当初に誤っていると修正する際に整合性が取りにくくなります

建設業経理の理解が薄いと、決算変更届・経審の連鎖運用のどこかで支障がいつか出ます。

「相続」「自動車の名義変更」がメイン、「なんでもお任せください」は本当に大丈夫??

  • 行政書士にも得意分野があります。特に「相続」、「自動車の名義変更」、「土地関連(農地転用等)」は専門性が高く、業務量も多いため建設業許可も同様のレベルで並行して業務を遂行するのは相当難しいです。
  • 建設業は法令(建設業法・入札関連要綱)+会計(経理)+労務(社会保険・常勤要件)が三位一体。常に情報のアップデートが必要。
  • 専任技術者の要件常勤性・営業所は、現場運用の肌感がないと判断を誤りがち。

「なんでも扱う」ではなく、建設業に深く関わっているかが見極めポイント。

新規・更新・変更だけで“経審ができない/わからない”のに御社の成長をサポート?

  • 許可の取得/維持はスタート地点。経審・入札参加資格までが事業の勝ち筋です。
  • 経審ができないと、年次運用(事業年度終了届→決算変更届→経審→入札資格)の全体最適が取れません。
  • 評点を上げるための改善提案(人材配置・資格取得計画・社会保険整備・工事経歴の記載整序)が出てこないと、中長期的に競争力を伸ばしたい場合に「最初から経審までフォローできる先生にしておけばよかった・・・」と後悔します

5. 依頼前に確認すべき3つの事項

前述の3つのポイントごとの確認事項と確認方法は以下の通りです。なお、下記の事項は行政書士事務所を検索して電話で聞いても構いませんが、ホームページの無い行政書士は人気のベテラン先生で業務多忙(=新規顧客対応が難しい)、または不動産ビジネスや税理士、司法書士等の兼業で行政書士登録のみで実働していないこともあります。電話する手間と費用も考えるとホームページで確認するのがお勧めです。

①会計知識の有無

自己紹介、プロフィール等の保有資格欄に着目します。基本的に、フリーランスや士業の場合は自分のビジネスに関連する資格を可能な限り列挙します(話のネタになるので民間の「何それ?」という資格まで含めて)。

保有資格に日商簿記検定2級以上、できれば建設業経理士の2級があると安心です。なお、日商簿記検定3級では個人事業主会計のみで原価計算も範囲外のため建設業許可申請のための会計知識としては不十分です。

②建設業に強いかどうか

建設業のみのホームページを作っている場合は問題なく「建設業関連業務に注力している」と判断できますが、とはいえ行政書士も事務所経営的には幅広く業務ラインナップを持っておきたいので事務所案内の総合ホームページで他の業務も取り扱い業務として掲載していることがほとんどです。

業務の関連性からすると取扱業務の紹介の視線が一番に行くところ(上とか左とか)に建設業関連業務が配置されているかはひとつのポイントになると思います。前述の通り「相続」「(名義変更等の)自動車関連」「(農地転用等の)土地関連」がメインの雰囲気がある事務所は避けた方が良いかもしれません。

③経審まで対応できるか

建設業許可業務に関するホームページがあったり、取扱業務としている場合でも意外と経審に関しては報酬額までホームページで案内している行政書士事務所は少ない印象です(「経審についてはお問合せください」となっていることはあります)。①の建設業会計の知識とも関連しますが、経審まで対応しようと思うと相応の会計知識、場合によっては顧問税理とも連携が必要になる場合もあるので躊躇があるのかもしれません。

いずれにしても、ホームページで経審に関しても報酬額の案内(○○円~○○円と幅があってもそれはOK)があるかどうかを確認してみてください。

これらの事項が具体的にホームページに掲載されているかどうかが、“建設業許可を任せられる専門家”かどうかの判断するポイントです。


まとめ:費用は「金額」だけでなく「未来の成長・経営安定」で決める

建設業許可の費用は、法定手数料(新規9万円/更新5万円など)+実費専門家報酬で構成されます。
大切なのは、取得=ゴールではないということ。年次運用と経審・入札参加資格までを見据え、建設業経理・専門性・経審まで含めたサポートに強い行政書士に任せることで、費用対効果は大きく変わります。

「新規だけ」「更新だけ」の点対応ではなく、事業の勝ち筋(評点・入札)まで設計する伴走パートナーを選びましょう。
その意味で、建設業経理が分からない・専門外・経審非対応の行政書士への依頼は報酬額がたとえ安くても慎重に検討すべき
です。

当事務所の場合

当事務所では

  • 日商簿記検定1級と建設業経理士2級の資格を持つ行政書士が
  • 建設業許可に関するホームページで常に情報発信をしながら
  • 経審まで見据えたトータルサポート

を強みとして原則、月額ベースの顧問契約での対応をしています。顧問契約としているのは建設業許可に関する業務は許可を取って終わりではなくその後の事業の安定経営・成長につながるからです。月額については将来の目指す姿をお聞きした上で無駄のない金額をお見積りさせていただきます。

定期的な面談により「社外経営企画室」として地元に密着した建設会社様の安定経営・持続的成長をサポートさせていただきます。

※:とはいえ「いきなりの顧問契約はちょっと・・・」という場合もあるかと思いますので、まずは最初の「新規許可申請のみ」「今回の事業年度終了届・決算変更届だけお試し」のご依頼も柔軟に対応しております。